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以前に Lotus Sametime 8.0.2 での Lotus Sametime Connect クライアントのプラグイン環境をつくるための記事を書きました。
しかし、現在(2011年1月)の Lotus Sametime の最新バージョンは 8.5.1 です。そこで今回は Lotus Sametime 8.5.1 で Lotus Sametime Connect クライアントのプラグインの作り方を解説しようかと思います。
ここで解説する開発環境の構築にかかる費用は無料です。
フリーソフトの Eclipse の上で構築しますが、利用する Lotus Sametime とLotus Expeditor の Toolkit (SDK) は IBM ID の登録だけで無料でダウンロードできます。さらにテストする Lotus Sametime サーバーも、
Lotus Greenhouse
のデモ・サーバーを使います。これもユーザー登録するだけで無料で利用できます。
Lotus Sametime Connect 8.5.1 クライアントは Lotus Expeditor 6.2.2 の上に構築されたアプリケーションです。そのため開発環境の構築にはLotus Expeditor 6.2.2 Toolkit の環境が必要になります。なお、Lotus Sametime Connect Toolkit のマニュアル「IBM Lotus Sametime 8.5.1 Integration Guide」(ST_Integration_Guide.pdf)によれば、Lotus Expeditor 6.2 や 6.2.1 でも大丈夫のようです。
- Rational Application Developer for WebSphere Software v7.5
- Rational Software Architect for WebSphere Software v7.5
- Eclipse 3.4 + Web Tools Project (WTP) 3.0
3番目以外は IBM 製品で、IBM から購入する必要があります。Eclipse だけは Eclipse Foundation から無償でダウンロードできます。
この記事では無償で利用できる Eclipse 3.4 and Web Tools Project (WTP) 3.0 を使って Lotus Sametime Connect クライアントのプラグインの開発環境を構築にする方法について説明します。
開発環境の構築に使用する Lotus Sametime と Lotus Expeditor のToolkit は IBM のサイトから無償でダウンロードできます。
次のファイルをあらかじめダウンロードしておきます。
- Eclipse 3.4 + Web Tools Project (WTP) 3.0
- Lotus Expeditor 6.2.2 Toolkit
- Lotus Sametime 8.5.1 Toolkit
必要な Eclipse の開発環境は Eclipse 3.4 + Web Tools Project (WTP) 3.0 です。これは Eclipse 3.4 をダウンロードして展開し、そのあとで Web Tools Project (WTP) 3.0 を導入することになります。しかしすでに WTP が入っている Eclipse のパッケージとして Eclipse IDE for Java EE Developers がありますのでそれを使います。
以下の URL で Windows 版の Eclipse IDE for Java EE 3.4 SR1 をダウンロードします。
もし Eclipse で日本語のユーザーインターフェースが使いたければ以下のリンクで日本語化プラグインもダウンロードします。 ユーザーインターフェースが英語のままで良ければ、上記の日本語化プラグインは不要です。
Lotus Expeditor 6.1.2 Toolkit と Lotus Sametime 8.0.2 Toolkit のダウンロード
Lotus 製品の Toolkit は以下の IBM developerWorks のサイトから無償でダウンロードできます。
Lotus Expeditor 6.2.2 Toolkit はこのページの
Lotus Expeditor
セクションの 「Lotus Expeditor 6.2.x Toolkit for Windows and Linux」 リンクからダウンロードできます。
Lotus Sametime 8.5.1 Toolkit はこのページの
Lotus Sametime
セクションの 「Lotus Sametime Software Development Kit (SDK)」 リンクからダウンロードできます。
ダウンロード際に IBM ID が必要です。登録ページから登録してください。
Lotus Sametime Connect 8.5.1 クライアントの導入
まずはじめに Lotus Sametime サーバーと、それに接続する Lotus Sametime Connect クライアントを用意します。
Lotus Sametime はサーバー経由でプレゼンスやインスタント・メッセージを交換しますのでサーバーが必要です。そして、プラグインの開発では、Lotus Sametime Connect クライアントが必要です。もし読者の方が IBM より購入された Lotus Sametime サーバーとクライアントをお持ちでしたら、それを導入してください。
しかし、Lotus Sametime をまだ購入していないという方もあきらめないでください。Lotus Greenhouse に登録することで最新の Louts Sametime 環境を利用することができます。
Lotus Greenhouse への登録と、Lotus Sametime Connect クライアントの導入については、
こちら
のブログを参照してください。
「事前準備」で Web Tool Platform Project のアーカイブサイトからダウンロードした eclipse-jee-ganymede-SR1-win32.zip を適当なフォルダに展開して、eclipse.exe を開くとEclipse IDE が起動します。私の場合は C:\ の直下に置いたので、c:\eclipse\eclipse.exe を起動してEclipse IDE を起動することとなります。
なお、Eclipse の起動には、Java の事項環境(JRE: Java Runtime Environment)が必要になります。Sun などの Web ページからダウンロードしてインストールしていただくことになります。
Eclipse の環境設定の詳細な説明について詳しく説明している Web ページがインターネット上にたくさんありますので、それら参考にしてください。日本語用のランゲージパックの適用方法についてもインターネット上のページを参照してください。
ヒント:
Eclipse の起動にあたり、以下のようなエラーが出ることがあります。
このときは eclipse.ini の内容を編集し、--launcher.XXMaxPermSize と 256M の間の改行をスペースに変更してください。
なお、パッケージに含まれている eclise.ini は改行に CR(0x0d) + LF(0x0a)ではなく、 LF(0x0a)しか入っていません。LF 改行に対応していないエディタで開くと、すべて1行に表示されてしまいます。LF 改行に対応したエディアを使ってください。手近なところでは Windows の WordPad でもかまいません。
修正前
-showsplash
org.eclipse.platform
--launcher.XXMaxPermSize
256M
-framework
plugins\org.eclipse.osgi_3.4.2.R34x_v20080826-1230.jar
-vmargs
-Dosgi.requiredJavaVersion=1.5
-Xms40m
-Xmx512m
修正後
-showsplash
org.eclipse.platform
--launcher.XXMaxPermSize 256M
-framework
plugins\org.eclipse.osgi_3.4.2.R34x_v20080826-1230.jar
-vmargs
-Dosgi.requiredJavaVersion=1.5
-Xms40m
-Xmx512m
Expeditor 6.2.2 Toolkit のインストール
Lotus Sametime Connect クライアントは Lotus Expeditor のプラットフォームに上に作られたアプリケーションです。そのため、Lotus Sametime Connect でのプラグイン開発では、Louts Expeditor Toolkit を使用します。今回は Lotus Expeditor 6.2.2 Toolkit です。
前のステップで構築した Eclipse の統合開発環境(IDE)に、Lotus Expeditor 6.2.2 Toolkit を導入します。
まずはじめにダウンロードした Louts Expeditor 6.1.2 Toolkit を適当なフォルダに展開します。
次に Eclipse IDE で導入作業をします。Eclipse IDE を起動してメニューより 「Help」→「Software Update...」 を選択します。
「Software Update and Add-ons」 ダイアログが表示されるので 「Available Software」 タブを選択し、右側の 「Add Site」 ボタンをクリックします。
「Add Site」 ダイアログが出てきますので、「Local」 ボタンを押して先ほど Expeditor Toolkit を展開したフォルダの下の Expeditor_Toolkit_install フォルダを選択し 「OK」 をクリックします。「Add Site」 ダイアログに戻るのでまた 「OK」 をクリックします。
「Software Update and Add-ons」 ダイアログに戻るので、今追加したサイトの下の 「desktop」 を選択し、「Install」 ボタンを押します。
しばらくすると 「Install」 ダイアログが表示されるので、Expeditor 6.1.2 Toolkit の以下の二つを選択して 「Next」 をクリックします。
- Lotus Expeditor Toolkit for Device
- Lotus Expeditor Toolkit
「Review License」 というライセンスの同意画面が出てきますので、「I accept the terms in the license agreements」 を選択し 「Finish」 をクリックします。途中で 「Selection Needed」 というダイアログでプラグインの認証を確認するダイアログが出ますが、「Select All」 ボタンをクリックし、「OK」 ボタンをクリックしてインストールを続行します。
最後に Eclipse の再起動を求める画面が出るので 「Yes」 をクリックします。
これで Lotus Expeditor 6.2.2 Toolkit の導入は終わりです。
Eclipse IDE が再起動すると、「Lotus Expeditor Toolkit の構成」 ダイアログが表示されます。この段階では 「テスト環境構成設定」セクションで 「ワークスペースを開くたびに表示」 を選択して、とりあえず 「Cancel」 をクリックします。
開発環境の構築の最後のステップは、Lotus Sametime 8.5.1 Connect Toolkit の導入です。
「事前準備」 でダウンロードした Lotus Sametime 8.0.2 Toolkit を適当なフォルダに展開します。
Lotus Sametime 8.0.2 Connect Toolkit の導入も Eclipse IDE で行います。
Eclipse IDE のメニューより 「Help」→「Software Update...」 を選択します。「Software Update and Add-ons」 ダイアログが表示されるので 「Available Software」 タブを選択し??右側の [Add Site] ボタンをクリックします。
「Add Site」 ダイアログが出てきます。ここまでは前回の手順と同じです。
「Add Site」 ダイアログで、「Local」 ボタンを押して先ほど Sametime Toolkit を展開したフォルダの下の st851sdk\client\connect\stXpdToolkitProfile フォルダを選択し 「OK」 をクリックします。「Add Site」 ダイアログに戻るのでまた 「OK」 をクリックします。
今追加したサイトにチェックが付つけて 「Install」 ボタンをクリックします。
しばらくすると 「Install」 ダイアログが表示されるので、 Sametime XPD Toolkit Configuration Feature を選択して 「Next」 をクリックします。
「Review License」 というライセンスの同意画面が出てきますので、「I accept the terms in the license agreements」 を選択し 「Next」 をクリックします。途中で 「Selection Needed」 というダイアログでプラグインの認証を確認するダイアログが出ますが、「Select All」 ボタンをクリックし、「OK」 ボタンをクリックしてインストールを続行します。
最後に Eclipse の再起動を求める画面が出るので 「Yes」 をクリックします。
Eclipse IDE が再起動すると、以下のような 「Lotus Expeditor Toolkit の構成」 ダイアログが表示されます。先ほどは 「Cancel」 ボタンを押しましたが、今回はちゃんとテスト環境を構成します。
このダイアログで 「環境構成のテスト」 セクションの 「テスト環境」 で 「Lotus Sametime 8.5」 を選択します。すると 「ターゲット・ロケーション」 の値が自動的に変わります。ここで設定される値が、導入されている Lotus Sametime Connect クライアントのインストールされたフォルダ内を適切に指していることを確認してください。もし Louts Sametime Connect クライアントが別のフォルダにインストールされていれば、「参照」 ボタンを押してロケーションを修正します。正しければ 「OK」 をクリックします。
サンプルのインポートと Lotus Sametime 開発環境の動作確認
Lotus Sametime Toolkit に含まれているサンプル・プログラムを開発環境にインポートします。
まず前回までで環境設定の終わった Eclipse IDE を起動します。起動したらメニューから 「File」→「Import」 を選択します。
「Import」 ダイアログが表示されるので 「プラグインおよびフラグメント」 を選択し 「Next」 をクリックします。
「Import Plug-ins and Fragments」 ダイアログで以下の設定します。
「Import From」 セクションの 「The target platform」 のチェックを外す。
その下の 「Plug-in Location」 で Lotus Sametime Toolkit フォルダの st851sdk\client\connect\samples を設定する。
「Import as」 セクションの 「Projects with source folders」 をチェックします。
これらの設定が終わったら 「Next」 をクリックします。
SDK に含まれるサンプルのプログラムの一覧が表示されるので、インポートするサンプルを選択します。
ここでは 「com.ibm.collaboration.realtime.sample.snippets」 を選択して 「Add」 をクリックして右側に移し、「Finish」 をクリックします。
サンプルのインポートが正常に終わると、以下のように Eclipse IDE に 「com.ibm.collaboration.realtime.sample.snippets 」プロジェクトが追加されています。
これでサンプル。プログラムのインポートは完了です。次はLotus Sametime Connect クライアントを実行して、このサンプルを試してみます。Eclipse IDE より 「Run」→「Run Configurations...」 を選択します。
「Run Configurations」 ダイアログで左側の 「Client Services」 をクリックして新規に Client Service を実行する構成を作成します。
「Name」 をわかりやい適当な名前、たとえば 「Sametime 8.5.1」 などに変更し、「Apply」 をクリックしてこの起動設定を保存します。さあ、いよいよ実行です。「Run」 をクリックして Lotus Sametime Connect クライアントを起動します。
今回試したサンプルのプラグインが起動されると Lotus Sametime Connect クライアントのメニューなどをあちこちにアクションが追加されます。たとえば、以下のようにアイコンに変なボタンが追加されてています。また 「ツール」 メニューやコンテキスト・メニューなどに 「STIG」 で始まるメニュー・アクョンが追加されています。
これで Lotus Sametime 8.5.1 でのプラグイン開発環境の構築が終わりました。次はみなさんが自由にプラグインの開発をしていただけます。
Lotus Sametime Toolkit には、開発に当たっての参考となるサンプルのプラグインがたくさんあります。それらのサンプルを参考にして、ときにはベースとして改良を加えて、さまざまプラグインを作っていただきたいと思います。